TopicsVol.20

体の状態を可視化する
ダイエットウォッチ

2022.03.17

永遠のテーマであるダイエット。簡単に言えばダイエットは引き算です。摂取カロリー(食べたエネルギー)に対して、消費カロリー(運動や生活で使うエネルギー)が上回ればいいのですが、私たちはついつい「楽なダイエット方法」を求めてしまいます(だから、書店にあれほどダイエット本が並ぶのでしょう)。適切な運動はダイエットの答えのひとつです。しかし、計画的に行わなければ運動とダイエットの関係を客観視することができません。そこで、今回は心拍数や摂取カロリーを可視化することでダイエットの強い味方となる「ダイエットウォッチ」をご紹介します。ヨドバシカメラの小島秀明さん(時計・理美容・アウトドアチーム)にお話を聞きしました。

アップルウォッチもいいけれど、
ダイエットに適したスマートウォッチを

いま、Apple Watch(アップルウォッチ)など、たくさんのスマートウォッチが発売されています。いろいろな機能が欲しい方にはApple Watchをおすすめします。しかし、ダイエットが目的なら、それに特化したスマートウォッチを選択すると良いと思います。今回はダイエットに向いている3種類のスマートウォッチをご紹介します。ダイエットの方法は大きく分けて2つあります。それは「食事制限」と「運動」です。

食べたカロリーが丸わかり!
GoBe3のすごい実力

HEALBE

まず、ご紹介したいのが摂取カロリーを把握できる「GoBe3(ゴービースリー)」です。HEALBE(ヒルビー)というアメリカ西海岸にあるIT企業が作っています。この時計のすごいところは摂取カロリーを自動計測するところです。何かを食べた時、体内で血糖値の上昇や細胞のグルコース吸収などの反応が起こります。これを手首で高周波数と低周波数の信号によって計測し、カロリーを算出するのです。食べた後に、自動計算してくれるのでとても楽です。しかも精度は約90%を誇ります(カリフォルニア大学での第三者検証により89.6%の正確性と結論づけられています)。GoBe3は食事制限の強力な味方になってくれるでしょう。

炭水化物とタンパク質では消化・吸収される時間が異なります。GoBe3ではそれぞれの摂取・消費カロリーを追跡することができます。これだけさまざまな種類のスマートウォッチが出ていても、摂取カロリーの自動計算がついているのはHEALBEだけです。自分が食べたカロリーが可視化されるということは、何となく「食べ過ぎたかな……」ではなく、「食べ過ぎだよ!」ということが分かります。逆に、必要なカロリーを摂っていないことも分かります。他にも水分バランス、ストレスレベル、睡眠の質、脈拍数、歩数・移動距離なども計測することができます。扱いが簡単ですので、「ダイエットがしたい!」という強い思いのある人におすすめしています。

運動をして痩せるには
GARMINのvívosmart 4

「運動をして痩せたい」という方には、GARMIN(ガーミン)をお勧めします。GARMINはランニングをする方にはお馴染みかもしれません。今、人気があるのがシリコンのブレスレットタイプの「vívosmart 4(ヴィヴォスマート 4)」です。つけているのを忘れるほどの軽さです。つけたままでも違和感がないので、睡眠時のデータ(レム睡眠を計測できる睡眠モニタリング機能を搭載)を知りたい方にも人気です。

GARMIN

運動には、「痩せやすい強度」があります。GARMINはその強度によってゾーンを分けています。vívosmart 4が心拍を計測し、脂肪が燃焼しやすくなるゾーンを知らせてくれます。運動をする際にはそのゾーンを維持すれば、効率よく脂肪を燃焼することが可能です。

ダイエット機能ではないのですが、Body Battery(ボディバッテリー)という機能もユニークです。これはGARMINが開発した、体のエネルギー残量を測定する機能です。ストレス、心拍数の変動、睡眠、活動状況などから計算しています。まるで、ゲームの「残りの体力」を見ているようでおもしろいんです。「もう、私のボディバッテリーは3%しかないから帰って良いですか?」と上司に言ったら説得力があるかもしれませんね(笑)。

心拍測定に定評があるPolar Unite
三大栄養素別消費エネルギーの分析も

Polar

トレーニングをする際の数値を正確に測れるのが「Polar Unite(ポラール ユナイト)」。Polarというメーカーの商品です。こちらは、『家電批評』(晋遊舎)という雑誌の「BEST BUY」に選ばれた製品です。Polarは心拍測定に定評があり、アスリートから高い評価を得ています。アンバサダーは高橋尚子さんが務めています。スポーツウォッチは、高額商品も多いのですが、Polar Uniteは実売価格が2万円前後でありながら、正確な心拍測定が可能です。このモデルにはGPSがついていないので、ランニングをする方は、GPSのついたモデルを選ぶとよいかと思います。(※スマートフォンのGPSと同期することはは可能です。)あと、Polar Uniteはとても薄いんです。スマートウォッチって分厚くて、手首の細い方がつけるとごつい印象になるものが多いのですが、こちらの商品は毎日使っても気にならない薄さだと思います。

心拍測定以外に特筆すべき点は「三大栄養素別消費エネルギー」の分析です。トレーニングで消費した炭水化物、タンパク質、脂肪の消費割合が分かります。ダイエット目的で運動を行う場合、脂肪燃焼効率の高い、ウォーキングなどの「低強度トレーニング」が最適です。消費エネルギーを分析することで、目的に合わせたトレーニングが可能になるでしょう。

きっかけは人それぞれ
時計を買ってはじめる運動もある

以上、3種類の「ダイエットウォッチ」をご紹介しました。ダイエットに対して強い思いがある方にはGoBe3、いろいろなデータを見てみたい人にはvívosmart 4。ある程度運動をやっているけれど、効果が出にくいと思っている人は、Polar Uniteが良いかと思います。他にもたくさんの商品があるので、お時間のある人はお店で実物をご覧いただけたらと思います。

スマートウォッチを買ったからダイエットできるわけではありません。「自分が何をしたいか」を明確にして、その補助として「ダイエットウォッチ」をお使いください。ですが、いろいろなデータを可視化することはとてもおもしろいと思います。「スマートウォッチって流行っているから使ってみたいな」くらいの感じで、入ってもいいかもしれません。やがて、運動に目覚めるという方もいらっしゃいます。ぜひ、ご自身の目的やスタイルに合った「ダイエットウォッチ」を手に入れてみてください。

取材協力:ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
※この記事の内容は2022年3月15日時点の情報を元に制作しています。

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