ビジネス書は好きですか?私はそんなに好きじゃありません。世の中で成功した人の考え方や意識、ノウハウ、成功談は、自分の人生において役に立つはず…なのですが、なぜか上手く飲み込めず、店頭では意気込んで買ったものの、結果として積読(つんどく)本に。しかし、今回ご紹介するのは、そんな私がおすすめするビジネス書です。
半世紀前に書かれたこの本は、パナソニック創始者の松下幸之助さんのビジネス書「道をひらく」、驚くほど売れたベストセラー本のひとつです。ただビジネス書と言っても、難しい経営のノウハウが書かれているわけではなく、上から目線で「こうあるべき」みたいな偉そうな感じもなく、どちらかというと人としての生き方が丁寧にわかりやすい言葉で書かれています。しかも文字も大きく、ひとつのことが2ページ単位という短さで書かれているので、めちゃくちゃ読みやすいのもおすすめする理由です。
内容は、121編からなる短文で、時代を感じる部分もなきにしもあらずではありますが、全体的に飾らない語りでサクサクと読み進めていけます。そして、ところどころで心に響く言葉が現れて、ちょっとドキッとします。そんなときに私は、もう一度スピードを抑えてかみしめるように読んでみるようにします。そうすると心のどこかにあるモヤモヤが薄れて、「よし、がんばろう!」という気持ちになれます。さらに、私はこれまでにも何度か読んでいるのですが、前回と違うフレーズが心にささりました。きっと数年前とは違う心の状態だったのでしょう。
最初にビジネス書とご紹介しましたが、私にとっては悩みに対してヒントをくれる本という存在です。いろいろある人生で、きっとみなさんも頭を抱えるときもあると思います。そんなときに、気軽に手に取れて少し気持ちを前向きにしてくれる、そんな本があってもいいのではないでしょうか?