ひとつ上のトレーニングへ!
エニタイムフィットネスの
ダンベル入門
自分に合った負荷を選び
トレーニングを組み立てる
「マシンを一通り触ってみた」「次のステージに行きたい」という方にチャレンジしていただきたいのが、ダンベルを使ったトレーニングです。
たしかに、ベンチプレスのような種目は高重量を扱いますし、使い方を知らなければなかなか手が出ません。ですが、今回おすすめするダンベルは数百グラムからありますし、1kg単位で重さを選べます。一般的なトレーニングを経験した人なら誰でも扱えますので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。
フリーウエイトエリアにダンベルラックがあり、シャフト(棒)の両端に重りの付いたダンベルが並んでいます。昔は「鉄アレイ」と呼ばれていました。基本的に2つで1組ですが、一つだけ使用するトレーニングもあります。
適切なダンベルの重さとは?
初めに「ダンベルのリスク」をお話ししておきましょう。ダンベルには幅広い重さがあります。中には50kg、60kgというものもあります。初心者の中にはダンベルの適切な重さが分からず、1度しか持ち上がらないマックス重量でトレーニングをしようとする方がいますが、重過ぎるとコントロールできなくなるので大変危険です。
無理な重さでトレーニングをすれば、肩や腰を痛める恐れがあります。また、力が抜けて落とした場合、ご自身や周りの人が怪我をしてしまうリスクがありますので、くれぐれも注意してください。
目安は片手に取り10回ほど持ち上げ、ギリギリ扱えるかなという重さです。筋力に自信のない方は無理をせず、軽いものを用いてください。ご自身にとって重過ぎるダンベルを使用すると、トレーニングのフォームが崩れたり、鍛えたい部位とは違う筋肉に効いてしまったりします。
最初の頃は成人男性で5~10kg、女性で2~3kgほどの重さで始めるのが良いと思います。ただ、これまでの運動量、体格や筋肉量によって個人差があります。エニタイムには1kg単位でダンベルがあるので無理のない重さを探してください。
気を付けていただきたいのが、ダンベルを下ろす時の動作です。腕の力だけでダンベルを床に置こうとすると腰に負担をかけてしまいます。ダンベルを床に置く時は、胸を張り、膝を曲げてそっと置いてください。ダンベルを丁寧に扱うことが、自分や周りの人への安全につながります。
効率の良い、
ダンベルを用いたトレーニング
ダンベルを使用すれば効率良く体を鍛えることができます。持ち上げるだけではなく、ダンベルの負荷を利用したスクワットもできますし、引いたり押したりする動きも可能です。トレーニングとしてとてもバリエーションが多いんです。
マシントレーニングの場合、基本的にウエイトは固定されていて、曲げる関節が決まっていますので、特定の関節を意識していれば良い一方、ダンベルを使用したトレーニングはマシントレーニングと比べ動きが自由な分、多くの関節を使用するので、その分怪我のリスクが増えます。また、人の体には左右差があります。おそらく皆さんも「私は右が強くて、左が弱いかな」というような自覚があると思います。同じようにトレーニングをしても右だけ痛くなるようなこともあるでしょう。それが筋力の左右差です。ダンベルトレーニングだとこの差が如実に表れますのでご注意ください。
どういう種目から?
今回はダンベルスクワット、ダンベルランジ、ブルガリアンスクワット、ダンベルキックバック、ダンベルベンチプレスの5つの種目をご紹介します。ダンベルというと「持ち上げる」イメージがありますが、「引く」という動きも大切な要素です。実はこの動きが背中にも効くんです。スタイルを気になさる方にはぜひ試していただきたい種目です。
では、実際にトレーニングをしていきましょう。今回ご紹介する種目は全て10回3セットを目安に行ってください。
ダンベルスクワット
効く場所
- 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
- ハムストリング
- 大臀筋(だいでんきん)
スクワットは下半身を鍛える種目です。ダンベルの重さを加えてトレーニングをしてみましょう。
1ダンベルのウエイト部分をしっかりと両手で持ち、肩の上辺りでホールドします。足は肩幅に開きましょう。この時、ダンベルを体から離し過ぎると腕に効いてしまいますので、あまり体から離さないようにします。
2膝がつま先より前に出ないように気を付けて、膝をしっかりと曲げてスクワットを行います。お尻、太もも裏を鍛えることができます。
ダンベルランジ
効く場所
- 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
- ハムストリング
- 大臀筋(だいでんきん)
ダンベルスクワット同様、下半身を鍛える種目です。片足を前に出して行うため、ダンベルスクワットより不安定な姿勢になります。正しい姿勢や重心になるように心掛けましょう。
1両手にダンベルを持ち、体の側面に配置します。
2体を前傾させずに右足を前方に踏み出し、膝が90 度に曲がるようにします。同時に、左膝を床に近づけ、左足は後ろに引きます。
3ダンベルは垂直に下ろすイメージで下肢の屈伸を行います。
4右足を元の位置に戻し、同じ動作を左足でも行います。
ブルガリアンスクワット
効く場所
- 大腿四頭筋
- ハムストリング
- 大臀筋
- 中臀筋(ちゅうでんきん)
- 内転筋
ブルガリアンスクワットは、ベンチに片足をかけた状態でダンベルランジを行いますので、ランジよりも大きな負荷を下半身にかけることができます。また、足だけではなく、体幹も鍛えられますのでバランス感覚を向上させる効果もあります。
1両手にダンベルを持ち、体の側面に配置します。
2片足を後方に置いたベンチ(椅子などでも可)に乗せてダンベルランジを行います。 90度に曲がるようにします。同時に、左膝を床に近づけ、左足は後ろに引きます。
ダンベルキックバック
効く場所
- 上腕三頭筋
上腕三頭筋(二の腕)に負荷をかけるウエイトトレーニングです。「トライセプスキックバック」や「トライセプスエクステンション」と呼ぶこともあります。
1左手でベンチの端を掴み、左膝をベンチに乗せた状態になります。右足は後ろに引き、右手にダンベルを持ちます。この際、背中が丸まらないようにしましょう。
2右肘を後ろ側に引き、ダンベルを後方に持ち上げます。上腕三頭筋を意識しながら、ゆっくりと動作を繰り返します。同じ動作を左手でも行います。
ダンベルベンチプレス
効く場所
- 大胸筋
- 上腕三頭筋
ダンベルベンチプレスは、ベンチに仰向けになり、ダンベルを天井に向かって持ち上げることで、大胸筋の中部を中心に鍛えることができるトレーニングです。
1ダンベルを持ってベンチに座ります。ダンベルは胸の高さに持ち、手首は真っすぐにします。
2ベンチに仰向けになり、足の裏は床につけて安定させます。この時、肩甲骨を背骨の方に寄せて、胸を張るよう心掛けましょう。
3ダンベルをゆっくりと上に持ち上げて、肘を伸ばします。ダンベルを持つ手は肩幅よりやや広めに開きます。
4ダンベルをゆっくりと下ろしていきます。この時、肘は体の横に開き過ぎないようにします。ダンベルがトップバストの高さまで下がったら、動きを一度止め、再び上に持ち上げます。これを繰り返します。
ダンベルトレーニングの
先にあるもの
ダンベルトレーニングはいかがだったでしょうか。ダンベルトレーニングを行うと、体が引き締まるだけでなく、その人の雰囲気が変わってくるから不思議です。きっと、自信がついてくるのではないでしょうか。
ダンベルは重さや軌道、効かせたい場所を自由にコントロールすることができます。つまり自分の体に合ったトレーニングができるのです。
ダンベルを使うことで、間違いなくトレーニングの幅が広がります。また、とても奥の深い種目です。私自身、学ぶほど疑問や課題が見えてきます。だからこそ本当におもしろいと思います。
エニタイムフィットネスには、パーソナルトレーナーが所属している店舗もございます。ダンベルトレーニングを本格的に取り入れる場合は、パーソナルトレーナーから基礎をしっかり教わっていただければと思います。そうすれば、さらに楽しいトレーニング・ライフが待っていることでしょう。
エニタイムフィットネス のぞみ野店
松浦圭佑さん
植田晃羽さん
山本このみさん
撮影協力:
エニタイムフィットネス のぞみ野店
エニタイムフィットネスにはフリーウエイトエリアがあります。フリーウエイトとは、ダンベルやバーベルなどを使用してトレーニングすることを指します。
自分で負荷やフォームを意識しながら行うため、上級者のイメージがありますよね。ですので「フリーウエイトは私には関係ないかな」と、スルーしていた人も多いのでは。
そんな方におすすめしたいのがダンベルを使用したトレーニングです。ダンベルは自分に合った負荷を選べるので、正しい使い方をすれば効率が上がり、トレーニングの幅も広がります。ひとつ上のトレーニングを目指したい方には最適です。今回はエニタイムフィットネス のぞみ野店の松浦圭佑さんに、ダンベルを使用したトレーニングについて伺いました。